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お正月記念・「すごろく面白ゼミナール」の内容を公開

2019/01/02

Works_その他パズル,コラム

先日(2018/10/30)双六とクイズを色々に合体させた「すごろっクイズ」というクイズイベントを開催しました。

その際に「すごろく面白ゼミナール」というコーナーを開催。
こちらはクイズではなく、すごろくにまつわる色々な話を、僕が登壇してあーだこーだ語るという、いわば講義のお時間。
ただ「思ってたより、面白かった!」の声が多くて、準備した側としては嬉しい限り。

で、せっかくのお正月なので、その内容を公開しちゃおうかなあと。

これを読むと、すごろくがもっと好きになる!?

興味を持たれた方は、今度のイベントにも是非お越しくださいませ。あるいは、お声かけて頂ければ、出張・出前もいたしますよ!



というわけで、まずはどれだけ双六にあふれているのか、この数か月で目にした様々な双六を紹介。
それも「最初から双六ゲーム」ではなく、「双六がプラスされているもの」で。

ね、色々あるでしょ? さらには……

なんでこんな地元(浜松)の施設を紹介したのかというと……

そして、そもそも双六といったら、子供の遊びでもあります。
じゃあ、最近の子供向けの双六ってあるんだろうか?
そうだ! 「子供向けの雑誌」の付録に注目してみよう!!

「付録にガシャポンがついてる!」とSNSでちょっと話題になった『幼稚園』でしたが、そのガシャポンの用途は実は「双六のサイコロの代わり」だったんです!
(モチーフは現在放映の「仮面ライダージオウ」。これは歴代の仮面ライダーに変身できる能力を持っており、ガシャポンにはその歴代ライダーが出てくる。サイコロを振る代わりに、もっとも近くの先にある該当するライダーのマスヘジャンプするという双六なんです)

そして、話はまったく違う、最近の話題に。

いやあ、よくテレビ番組で「偶然歩いて発見!」とかを見ると「いやいやいや」とか思うんですが、これは本当に偶然。
たまたま(この日行きたかった東京駅でのイベントがドタキャンとなり)、折角だからと皇居やら日本武道館やら、東京観光(笑)。そして疲れたので、休憩がてら立ち寄ったのが九段下にあった建物。
中に入って「双六」のガチャガチャがあったとき、さすがに「僕は双六の神様に導かれているのでは?」と思っちゃいました。

そして、イベント当日は、このガチャガチャで引いた、昭和初期の双六を会場に持ち込んで、自由に見て頂きました。

そもそも双六とは何だろう?
こういうのは、原点にかえる必要があります。

この2番目のが、今日の現代日本で我々が「すごろく」と聞いたときに浮かびやすい「双六」。
では、1番目のは何だろう?

これを作る際に
「そういえば、バックギャモンってよく知らないなあ。ちゃんと学びたいなあ」
と思っていたら、
・ラジオ(After 6 ジャンクション)で「バックギャモン」の特集が行われて、世界チャンピオンによるトークが繰り広げられる。
・別件でゲームマーケットという即売会に行ったら、バックギャモンが展示されていて、そのチャンピオンまで来ていた。
・さらに別件で、清澄白河の駅周辺を歩いていたら、偶然ボードゲームカフェを見つけて、バックギャモンをプレイさせて頂く。

などなど、異様にバックギャモンと触れる機会が急増したのでありました。
やっぱり、双六の神様がいらっしゃるのかもしれない。

閑話休題。
江戸時代よりも昔に「双六」と呼ばれていたのは、こっちの「盤双六」でありました。
「平家物語」で、白河上皇が「双六の賽(サイコロ)は思い通りにならない」という場面がありますが、この双六とはバックギャモンのような「盤双六」なんですね。
さて、それよりも前の時代の書物にも「双六」という表記が出てくるものがあるのですが、この書物は何でしょうか?

なんと「日本書紀」でした。今から1300年も昔です。

さて、では先程の辞書でいう2つ目の意味についても、じっくりと見ていきます。

どちらかというと、我々がイメージする「双六」とは「回り双六」なんです。じゃあ「飛び双六」ってどんなの?

マス目の順序をサイコロの数字分進むのではなく、マス目に「次に◯が出たら◯◯のマスへ行け」のような双六。
(バラエティ番組好きな人には「水曜どうでしょう」の「スゴロクの旅」といった方が通じやすいかな?)

これこそが「飛び双六」なんです。

いやあ、これを読んだとき、「なんで(東京にいて)1の目なのに、名古屋か京都に行けるの?」と長年疑問だったんです。
でも、数字通りに進むのではなく、「東京 1が出たら名古屋か京都へ行く(略)」のような指示がある「飛び双六」だとすればすごく納得。

そして、

リハーサルでこのスライドを出した時、友人からコメントあり。
『幼稚園』の付録ってことは、まだ「数」の概念がない子供向けかもしれない。
だから、サイコロの数字を数える必要がある「回り双六」ではなく、出目(ガシャポン)のイラストのマスに飛ぶ「飛び双六」なのかも。

なるほどー。これは深い分析。

一応、まとめ。
ただ、白黒はっきり分かれるのでなく両方の要素を持つ双六もあるし、名称もこの呼び名が絶対というわけでもないだろうし、これは試験には出ません(笑)。

他にも、さらに「飛び双六のマスを鑑賞する」といったコーナーもありましたが、すべてを出しちゃうと当日参加されたかたに申し訳ないので、ここまでで。

こういう「テーマのあるクイズイベント」において、「そのテーマに関する面白情報の ゼミナール 」というのは、競うクイズ・遊ぶクイズとはまた違いますけど、楽しみの一つでもあるように感じます。

双六とクイズの相性はとてもよいので、また今年2019年も色々な「すごろっクイズ」を行いたいと思います。
(あるいは、またこういうゼミナールをカルチャースクールっぽく開きたいなあ)

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カジュアル系クイズは、いかがでしょう?

2016/09/20

コラム

「趣味はクイズです」
と言われたとき、あなたは相手にどのような印象を抱くでしょうか?

 

第1章 クイズについての考察

実はクイズと呼ばれるものは様々。

人によっては「なぞなぞやしりとりみたいな言葉遊び」もクイズに含めるかもしれません。

大学入試のようにみんなが教室の中で真面目にテストを解く姿をイメージするかもしれません。

一番多いのは「テレビのクイズ番組」のイメージかもしれませんが、それも様々。
芸能人がみんなでワイワイと答えるものから、視聴者のかた同士がクイズで対決して商品や賞金を競い合うもの、あるいは問題の意味すらわからないような超難問のクイズに挑むものまで、そのイメージはまさに千差万別でしょう。

第2章 2010年代のクイズの大きな幸せと、小さな不満

今から約20年ほど前。
ちょうど「テレビのクイズ番組」は、視聴者が参加できるものがほとんど終了し、クイズが好きな人が参加する場を失った時代でもありました。

その時代と比べると、今は大小を問わずクイズイベントが頻繁に開催されています。インターネットや、ゲームなども加えたら、ほぼ毎日クイズと接することが可能です。いい時代だなあ。

……ただ、1つだけ不満も。

「クイズ」という言葉から喚起されるイメージが多種多様なのに比べ、「現在行われているクイズイベント」の多くはやや固定したパターンになっている気がします。
競うことが主流で、難易度がちょっと高めで、何より参加するのにちょっとだけハードルがあることを意識してしまう。

もちろん「定番がある」というのも大事ですが、井の中の蛙のようになり、視野や門戸が狭くならないようにしなくては、という懸念があります。

 

第3章 門戸を広く  ~娯楽の一文化としての「クイズ」を目指して~

一番目標にしたいのは「カラオケ」という娯楽。
昔は人前で歌うというハードルが高い行為だったものが、今ではすっかりカジュアルになり、老若男女問わず気楽に楽しめる文化とました。
実際「趣味はカラオケです」と聞いたとしたら(何を歌うか、何時間いるかなど細かい違いはあれど)多くの人はその人が歌って楽しんでいる様子をイメージしやすいのではないかと思います。
そんな風に、クイズももっとカジュアルに楽しめたらいいなあ、と。
例えば、イギリスにはパブクイズという習慣があるそうです。
パブ(居酒屋)でクイズが出題されて、同じテーブルの(見知らぬ)人とチームを組んで答えて、成績上位者にはみんなから集めた参加費やら「ちょいと一杯おごるぜ」みたいなのがあったりとか。

あるいは、子供の頃に行われたお楽しみ会。
体を過度に動かさないジェスチャーゲームとか、みんなで頭を使ってヒントを出し合ったりして答えるような。大人になると、結婚式の二次会とか特別な席でのみのパーティーゲームとなってしまいましたが、これももっと普段からの娯楽の1つとしてできるといいなあ、と思っています。

 

第4章 改めて「カジュアル系クイズ」はいかがでしょう?

と、色々と長くなってしまいましたが、今僕が力を入れているのは「カジュアル系クイズ」です。メイクなどしませんのでビジュアル系とは違います(笑)。

・食事をつまみながらの、軽い感じで参加ができる。

・聞かれる内容が難しいものではなく、解き心地が気持ちいいクイズ。

 

明確な定義があるわけではないですが、こんな感じでしょうか。あと、好みの問題となりますが

・色々なジャンルや形式があると、どれかは好きなものがありそうだからいいかも。

・いくつものミニコーナーで構成されていると、そのコーナーの勝敗で一喜一憂したあと、またすぐ次に気持ち切り替えて挑めていいかも。

 

・知識を問うだけでなく、理由を答えたり、推測をしたりするクイズ。

なども好きです。

(クイズとは何ぞやの話になると、深く哲学的にもなるので、それはまた改めて)

 

こんな感じで、別に一夜漬けの試験勉強対策も不要で、ふらっと「あ、明日クイズあるんだ。行ってみようかな」と思えるようなクイズ。いかがでしょうか?

 

そしてゆくゆくは「趣味はクイズです!」「あ、私もです」みたいな輪が、広がりますように!!

 

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